悩める、お年頃。

わたくしが、密かに尊敬してる、

実は、ヒッピ−の元祖こと、宮沢賢治氏。

この人、生きてる間に発表した作品は、

注文の多い料理店

注文の多い料理店 (角川文庫クラシックス)

注文の多い料理店 (角川文庫クラシックス)

春と修羅

春と修羅 (愛蔵版詩集シリーズ)

春と修羅 (愛蔵版詩集シリーズ)

この二つだけなんですね。

そして、発表した年齢が、今の僕と同い年なんです。

まったく当時は売れんかったわけですが、

時代を超えて、

なんか、悶々としてる、

今の自分の魂に、

まっすぐ響いてくるんです。




注文の多い料理店 序文より

わたしたちは、氷砂糖をほしいくらいもたないでも、

きれいにすきとほった風を食べ、

桃いろのうつくしい朝の日光をのむことができます。

またわたくしは、はたけや森の中で、

ひどいぼろぼろのきものがいちばんすばらしいびろうどや羅紗や、

宝石いりのきものに、

かわっているのをたびたび見ました。

わたくしは、

そういうきれいなたべものやきものをすきです。



わかる、わかるんですが、
実際には、その世界と分裂してるわけですね。


春と修羅より

草地の黄金をすぎてくるもの


ことなくひとのかたちのもの


けらをまとひおれを見るその農夫


ほんとうにおれが見えるのか


まばゆい気圏の海のそこに


(かなしみは青々ふかく)


zypressenしずかにゆすれ


鳥はまた青ぞらをきる


まことのことばはここになく

                        
修羅のなみだはつちにふる

本来の人間のありかた、キラキラした「春」
そこから、分断した自分「修羅」
この分断化した状況は、現代でも大問題ですね。